板金とは「板の金属」、つまり金属屋根のことを指
します。
最近は、ガルバリウムのような金属製の屋根が多くなってきましたので、修理の際に板金の価格や施工が気になるのではないでしょうか。
そこで、今回の記事では屋根板金の「種類」
「修理価格の相場」「無料で修理する秘密の方法」
の3点について詳しくお話しします。
ぜひ、参考にして下さい。
目次
目次
1. 屋根板金の種類
まずは、屋根の材料としてよく使われる、5種類の板金についてお話しします。
1-1. ガルバリウム鋼板
ガルバリウム鋼板とは、アメリカの会社が開発したアルミニウム・亜鉛・シリコンの3つの材料で形成された鋼板のことです。日本国内では、日鉄住金鋼板株式会社が商標登録しています。
その特徴は「耐久性」「防食性」「耐熱性」「加工性」などが、他の鋼板より大きく優れている事です。ガルバリウム鋼板についての詳細は「ガルバリウム鋼板屋根は何が凄いのか?その特徴を検証!」でお話ししています。
注) コーキングの必要性は無し
ガルバリウム鋼板の屋根にコーキングがされていたら、施工ミスの可能性があります。コーキングを見かけたら、必ず施工業者にその理由を確認しましょう。ただし、修理の場合は除きます。
1-2. トタン屋根
トタンとは、鋼板に亜鉛をメッキしたものをいいます。一番の特徴は「防食性」です。亜鉛は鋼板(≒鉄)よりも酸化しやすいので、鋼板の腐食を防ぎます。たとえ、キズが付いて鋼板が露出しても酸化作用で腐食を抑えることができるのです。
トタン屋根について詳しく知りたい方は「トタン屋根の塗装方法、その料金相場とメリットについて」をご覧ください。
ガルバリウム鋼板の登場により、トタンの需要は年々、減少傾向にあります。現在では、新築でトタン屋根にする方はほとんどいないと言っても過言ではありません。
※ コーキングの必要性は無し
トタン屋根にコーキングがされていたら、施工ミスの可能性があります。コーキングを見かけたら、必ず施工業者にその理由を確認しましょう。ただし、修理の場合は除きます。
トタンとよく混同されるブリキは、鋼板の表面をスズで覆っているものを指します。ブリキは、スズが一部でも剥がれると一気に鋼板が錆び始めます。そのため、現在では屋根の材料としては、全く使われていません。
1-3. 棟板金
棟板金とは、主にスレート屋根の棟(頂上部分の尖った部分)に被せる板金のことを指しています。この棟板金がなければ、棟部分から雨水が浸入して雨漏りになるのです。
屋根の一番高い部分に設置されているため、突風や強風などで、壊れやすい箇所として知られています。
※ コーキングの必要性は有り
3方向以上の繋ぎ部分の棟板金には、どうしてもコーキング施工が必要になる場合が多いです。その理由は、構造が複雑になるからです。棟板金は現場ではなく、金属加工工場で成型されるため、いくら正確に寸法取りをしても、微妙に寸法が合わないケースが多いのです。その際は、隙間をコーキングで塞ぎます。
1-4. 谷樋
以前は、V型の谷樋がほとんどでしたが、近年では半円型やコの字型がメインになりつつあります。その理由は、最近多発しているゲリラ豪雨にあります。V型よりも半円型やコの字型の谷樋の方が、同じ体積で多くの流水量を確保できます。また、谷樋の材質もより高機能なガルバリウム鋼板に変わりつつあります。
※ コーキングの必要性は無し
谷樋は、コーキングなしで施工(雨仕舞い)されるのが普通です。谷樋にコーキングがされていたら、施工ミスの可能性があります。コーキングを見かけたら、必ず施工業者にその理由を確認しましょう。
1-5. 水切り金具
屋根の水切り金具は、主にケラバに施工されています。ケラバとは、雨樋がない部分の屋根端のことです。水切り金具は、屋根材から流される雨水を浸み込みから防ぎ、下方に流しています。
※ コーキングの必要性は無し
水切り金具は、コーキングなしで施工(雨仕舞い)されるのが普通です。水切り金具にコーキングがされていたら、施工ミスの可能性があります。コーキングを見かけたら、必ず施工業者にその理由を確認しましょう。ただし、修理の場合は除きます。
2. 屋根板金の修理価格
ここでは、屋根の板金修理の際に掛かる価格の相場(目安)をお話しします。新築時の価格もお伝えしたかったのですが、住宅全体の価格から、屋根板金の価格だけを抜粋することは、お客様の混乱を招く可能性があると考えましたので、割愛させていただきます。
2-1. ガルバリウム鋼板
【修理内容】:葺き替え工事(足場代含む)
日本瓦 → ガルバリウム鋼板 | 50,000円~80,000円/ 坪 |
15,200円~24,300円/ ㎡ | |
一般的な住宅では50万円~240万円 | |
スレート → ガルバリウム鋼板 | 30,000円~60,000円/ 坪 |
9,100円~18,200円/ ㎡ | |
一般的な住宅では30万円~180万円 |
2-2. トタン屋根
【修理内容】:塗装工事
10坪~30坪程度の一般的な規模の住宅 | 35万円~120万円 |
2-3. 棟板金
【修理内容】:交換修理
10坪~30坪程度の一般的な規模の住宅 | 30万円~100万円 |
2-4. 谷樋
【修理内容】:交換修理
10坪~30坪程度の一般的な規模の住宅 | 15万円~50万円 |
2-5. 水切り金具
【修理内容】:交換修理
10坪~30坪程度の一般的な規模の住宅 | 2万円~3万円/ 1.8メートル |
3. 無料(0円)で屋根の板金を修理する秘密の方法
屋根の板金が壊れる原因で一番多いのは、風によるものです。台風や竜巻で壊れるのはもちろんですが、春一番や木枯らしなどの突風でも壊れることが多いです。
このように強い風で壊れることを「風災」といいます。実は、現在加入中の火災保険や共済には「風災補償」や「自然災害保障」が自動で付いています。
きっと、あなたの火災保険や共済にも付いているはずです。ぜひ、証券を見て確認してください。保険会社のホームページやパンフレットにも風災補償のことは記載されています。
出典:http://www.sompo-japan.co.jp/kinsurance/habitation/sumai/sche/wind/
※平成26年7月1日に更新され 表示が異なっています。
火災保険の「風災補償」や、共済の「自然災害保障」を使って修理すると、あなたの負担金は無料(0円)で済みます。
具体的にどのような手順で申請すれば修理できるかは「必見!火災保険を使って屋根修理を無料で行う方法」で詳しくお話ししていますので、ぜひご覧になって下さい。
4. まとめ
屋根板金についての基本的な知識を写真を使ってご説明しましたが、分かっていただけたでしょうか?
屋根板金に修理が必要だと感じたら、まずは加入中の火災保険のことを思い出して下さい。きっと、無料で屋根の板金を修理することができると思います。
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