陶器瓦の特徴とは・・・
新築や屋根を葺き替えする際、「どの屋根材が一番良いだろうか?」と調べるうちに「陶器瓦」に行き着いたけど・・・
陶器の瓦ってうまくイメージできないのではないでしょうか。
「一体、どんな瓦なのだろう」そんな疑問を払拭してもらうために、この記事では陶器瓦の特徴や役割、価格の相場についてお話しします。ぜひ、瓦を選ばれる際には参考にしてください。
目次
1. 陶器瓦とは
陶器瓦は、粘土瓦の一種です。粘土を瓦の形に成型し、そこに釉薬(うわ薬)を掛け、窯の中で高温にして焼き上げた瓦のことを陶器瓦といいます。また釉薬(ゆうやく)をかけるので、釉薬瓦とも呼ばれます。
2. 代表的な陶器瓦、3つの形状
この項目では、陶器瓦の代表的な形状を3つお話しします。住宅によって、これら3種類の陶器瓦を使い分けることをオススメします。
2-1. 和形(J形)=純和風タイプ
あなたが頭の中でイメージしている瓦の形は、「和形」だと思います。Japanの頭文字からJ形と呼ばれることが多いです。純和風の住宅に最もマッチする、陶器瓦の形状で、日本ではスタンダードかつ普遍的な瓦の形です。
2-2. 平板形(F形)=モダンな和洋住宅用
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和瓦にある波の形状をなくし、スッキリした平面状にした瓦を平板形といいます。F形とは、英語の「FLAT」を意味し、和訳は「平たい」です。以前は、選ばれることは少なかったのですが、最近ではモダンな和風住宅によく似合うという理由で、このF形の瓦が一般的になってきました。
2-3. スパニッシュ形(S形)=洋風
S形のSはスペイン、つまりはスパニッシュに由来します。従来のスパニッシュ瓦は、山と谷がそれぞれ別々の瓦で構成されていましたが、今では一体型の一枚瓦が主流です。スパニッシュ形は、山と谷の部分が先細り型になっているので、その外観は、地中海建築に代表されるような洋風の屋根となります。
このS型の陶器瓦は、通称「スペイン瓦」と呼ばれることが多いです。
3. 陶器瓦に見られる、3つの主な特徴
ここでは、陶器瓦に見られる代表的な3つの特徴について、お話ししていきます。
3-1. 陶器瓦の寿命は半永久
古代の陶器があちこちから発掘されていることからも分かるように、陶器製であるということは、強い衝撃が加わらない限り、その寿命は半永久的です。
3-2. メンテナンスが不要
瓦の表面にある釉薬がガラス質になっているため、水を弾きますので、浸透することがありません。長い年月を経ても、美しい状態を保つことができ、メンテナンスの必要性はほとんどありません。
3-3. 色が豊富に選択できる
釉薬を変化させることにより、色や自在に変更することができます。専門の瓦工房では、65色以上から選ぶことができます。
4. 陶器瓦と住宅耐震性の関係について
陶器瓦は、スレートやコロニアルなどの屋根材と比べて、かなりの重量があります。陶器瓦を選ぶと、屋根部分が重くなり、重心も高くなるため、耐震性が落ちるといわれます。
しかし、その心配は無用です。なぜならば、住宅の骨組みを設計する段階から、瓦の重量も計算に入れて設計されており、しっかりと耐震性能が確保されているからです。
ただし中古住宅を購入した後で、スレートから陶器瓦に葺き替える場合は、耐震性能を確保することができない場合が多いですので、専門家に相談した後に葺き替えることをオススメします。
5. 陶器瓦の価格相場(目安)
価格の相場(目安) | 25,000円~85,000円/ 坪 |
※25,000円は、新築時の価格です。
※85,000円は、古い瓦等の撤去や処分費用も含まれた全面葺き替えに掛かる価格です。
※葺き替えに掛かる値段は、古い方の瓦の種類によっても異なります。
※その他にも、屋根の勾配や広さ、施工方法によっても違いが出てきます。
6. 陶器瓦にヒビ、割れ、ズレを発見した場合の対処法
陶器瓦にヒビ、割れやズレがあるということは、何らかの衝撃が陶器瓦に加わって壊れたと考えられます。屋根の上で考えられる衝撃とは、台風や突風などの「強い風」が原因です。このような不可抗力のケースでは、自腹で修理をしてはいけません。おススメの対処方法があります。
それは火災保険の活用です!
6-1. 火災保険には「風災補償」が自動的に付帯されています
上のイラストのように火災保険は、火災による被害だけではなく、風災や雪災による被害でも、その被害を補償してくれます。それなら、火災保険を活用しない手はありません。ではどうやって申請すれば、火災保険で陶器瓦を修理することができるのか。そのノウハウは「必見!火災保険を使って屋根修理を無料で行う方法」で詳しくお話ししていますので、ぜひ参考にして下さい。
7. まとめ
今回の記事では、陶器瓦の一般的な形状やその役割、特徴、価格相場、ヒビや割れを発見した時の対処法についてお話ししましたが、参考になったでしょうか。
修理の際は、まずは加入されている火災保険に「風災補償」が付いているかの確認をされることを強くおススメします。※ほとんど付いていますが
あなたの大切なマイホーム。無料で綺麗に直すことができれば、それが一番ですから。
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