火災保険で家財を新品に交換できる
「台風で、家具がびしょ濡れになった!」
「地震で、家財が倒れて壊れた」
こんな時、誰でも真っ青になってしまいます。
想い出の詰まった家具を買い換えなければならない。“形ある物はいつか壊れる”と分かっていても、胸が痛くなります。
この記事では、火災保険を使って、家財の買い換えを無料(0円)で行う方法についてお話しします。
かつて台風に被災して、家財を全て交換した経験をもつ私が、せめて家具を買い換える費用だけでも無料でという願いの下に書いた記事です。ぜひ参考にして下さい。
目次
1. 火災保険とは?
火災保険とは、「住宅総合保険」の総称であり、自然災害などにより住まいが被害を受けた場合、その修理費用を補償するという保険です。
よって、火災保険に入っている場合、無料(0円)で住まいの修理を行うことができます。特に台風などの自然災害によって、屋根が壊れる、雨漏りが始まる等の被害を受けた場合、その修理費用は100万円を超える場合が多いので、火災保険はとても頼りになる住宅保険だといえます。
保険会社が発行する、上記のイラストを見ても分かるように、自然災害以外でも様々な局面であなたの住まいをサポートしてくれます。
しかも、何回使ってもその保険料は上がることがありません。自然災害が相手なので、家の持ち主に過失は1%もないからです。
これらの理由から、私は「火災保険こそが史上最強の保険」と密かに思っています。火災保険については「必見!火災保険を使って、屋根修理を無料で行う方法」で詳しくお話ししていますので、ぜひ参考にして下さい。
2. 火災保険と家財保険の関係
家財保険とは、火災保険に含まれる補償対象のうち、テレビ・タンス・冷蔵庫などの「家財」に掛ける保険です。
火災保険を申し込む際に「建物のみ」「家財のみ」「その両方」の3つから選択できますが、火災はもちろんのこと、盗難による被害や壊れた家財も補償してくれます。詳しいことは下のイラストに記載されています。
一般的にはほとんど知られていませんが、小さなお子さんがテレビなどの家財を壊してしまったケースでも、補償の適応がされるなど、何かと守備範囲の広い、優れた保険です。よって、加入しておくと、いざという時に安心です。
この家財保険ですが、これほど便利なのに、意外と世に知られていないのが残念です。そこで今回は、家財保険の優れた特徴について詳しくお話しします。
3. 火災保険を使って、家財を無料で買い換える方法
火災保険のオプションである「家財保険」を使えば、タンスやテレビなどの壊れた家財を無料(0円)による補償で、保険会社が肩代わりしてくれます。
自然災害による被災で適用されるケースが多いのですが、上記のように小さなお子さんが壊してしまった場合でも補償が適応されます。これは驚きだったのではないでしょうか。
要は経年劣化で壊れてしまったケース以外は、ほとんどの場合、家財を買い換える費用を、保険会社が代わりに支払ってくれるということです。
この後の項目で、どのようなケースで家財保険が支払われるのか、全てのパターンと補償額についてご説明します。
4. 面倒臭い火災保険の申請は、委託するのがベスト
4-1. 火災保険は、書類の申請が大変!
家財保険について、詳しくご紹介する前にもうひとつだけ、大切な内容についてお話しします。火災保険の唯一の弱点、それは「書類を揃えるのが面倒臭い」ことです。
ちなみに他の保険を見てみると、医療保険の場合は医者が書類を書き、自動車保険の場合は、板金屋やディーラーが書類の申請を代行してくれます。
つまり、その道のプロが代わりに書類を書いてくれるので、まず間違いがありません。針の穴ほどの隙もない書類を作成してくれますので、保険会社から満額が支給されるのです。
不思議なことに、この火災保険だけは、書類を書いてくれるリフォーム屋やハウスメーカーが存在しませんでした。
よって、民間人である私たちが自力で写真を撮ったり、書類を書いたりと面倒臭い作業を行う必要があったのです。これまでは・・・
4-2. 建設業界の革命、火災保険で修理する「専門業者」
ところが、最近では「火災保険の書類の申請代行から、家の修理まで」をパックにして、修理を行うことを専門とした修理業者が、ようやく現れ始めました。
家が壊れても修理するお金を用意できずに悩んでいた人が、医療保険と同じように全自動で、なおかつ無料(0円)で、自宅を修理できる環境が整ってきたのです。
これは建設業界でも、かなり画期的なサービスだと思います。火災保険を使って、家を修理する専門業者につきましては「火災保険を使って、屋根の修理を無料で行う「専門業者」とは」の記事で詳しくお話ししていますので、ぜひ参考にして下さい。
また、火災保険で家を修理するまでをマンガにしましたので、以下をクリックして、読んでいただけると理解が深まると思います。
→ 0円(無料)で自宅を修理する方法 マンガ版
ここからは、火災保険のオプションである「家財保険」に限定して、詳しくお話ししていきます。
5. 家財保険による補償の範囲とは?
一口に「家財」といっても、一体どんなものが「家財」として認識されるのか、ご存知ない方がほとんどだと思います。この項目では、一般的に火災保険で「家財」として認識されているものについてご紹介します。
家財 | 家財ではないもの |
・家具や衣服など、日常的に使われるもの ・30万円以上の貴金属や美術品など ・通貨、印紙、切手など(契約内容による) | ・自動車 ・業務で使う道具(什器)や商品 ・ペットや植物 ・データやプログラムなど ・有価証券、電子マネーなど |
6. 家財保険で補償される5つのケース
家財保険で補償されるケースは、実はかなり広く存在します。その内容を知れば「こんなケースでも補償してくれるの?」と、驚かれるはずです。
まずは家財保険で補償される場合のケースからご説明します。
6-1. タンスやベッドなど、日常的に使用するもの
ゲリラ豪雨や台風などで、ベッドやタンス、照明器具などの家財が浸水の被害にあった場合。または壊れたり、歪んだりして、その機能を正常に果たせなくなった場合に保険は適応されます。
他にも、水道管が破裂したことによる家財の浸水や家電製品の故障など、思いも寄らない事態に直面したケースでも、家財保険の補償対象となります。
6-2. 落雷による家電の故障
自宅付近に落雷があり、パソコンやテレビ、冷蔵庫などの家電製品が故障したケースでも保険は補償されます。自然災害によって起こった損害は、すべて補償されると考えてよいです。
6-3. 子どもがテレビを壊した場合
小さなお子さんが物を投げるなどして、テレビが故障した場合でも、家財保険は効きます。ただし、ちょっとした「すり傷」などの、外見上の汚れや損傷は、機能自体に支障をきたしていないケースと考えられ、補償の対象にはなりません。
6-4. 自宅から外へ持ち出した家電が壊れた場合
補償されるのは、自宅内の家財だけではありません。家財を外へ持ち出し、戸外で家財を落として壊した場合も補償の対象となります。
保険会社によって若干異なるケースもありますが、大半では補償されています。なぜなら、デジタルカメラなどは、携帯して外出するケースが多いからです。
6-5. スーツが破れた場合
ビルの階段を降りる途中に転倒してしまい、スーツやシャツが破れた場合や、どこかに引っ掛けて破れた場合などに保険が補償されます。
このケースも「すり傷」が付いた、などの簡単な汚れや損傷だけで、スーツ自体の機能に支障が見られなければ、補償の対象とはなりません。ただし、衣服が破れた場合には、その機能を満たさなくなったと判断され、保険の対象となります。
6-6. その他のケース
家財保険が補償される対象は、泥棒が入って家電製品を盗まれた場合や、家の中にある家財だけではなく、敷地内に駐めておいた自転車の盗難も適応されます。
一方、証明することが難しい現金・切手・収入印紙などは対象となりません。ただし、こちらも契約内容により対象となるケースが、近年増えてきました。
7. 家財保険に掛かる費用
家財保険を掛ける場合、最も気になるのは、その補償額です。
家財の価格を決める場合、正確に測定するのであれば、自宅にある家財すべてを確認して、その価値(金額)や個数などを評価することになります。しかし、実際に全てを確認するのは骨の折れる作業ですし、保険会社に確認してもらうのも時間が掛かり、重労働になります。
実際には、総務省による家財データを参考にしながら、世帯主の年齢や家族構成などから、目安となる金額を表にして、算出しています。
実際には、ピッタリと上記の金額で算出されるわけではありません。それぞれの世帯の実態を考慮しながら調整されます。契約の際には、担当者に直接相談してみるとよいでしょう。
また、家財保険のために支払う費用は、保険会社によって若干の違いはありますが、だいたい4,000~8,000円/ 年くらいが一般的です。
基本保険金額:100万円まで補償
基本保険金額:287万円まで補償
基本保険金額:700万円まで補償
※35歳男性の場合で算出しています。
8. 家財保険の必要性を判断する基準とは?
改めて、家財保険は加入した方を安心させてくれる良い保険だと思います。火災・落雷・風災などの自然災害により、家具や生活用品が損害を受けた場合、その金額は予想以上の高額となるケースが多いからです。
被害により家財が使用できなくなった場合、必要最低限の家財のみを購入するだけでも、負担は相当大きいものになります。
例えば、4人家族のケースでシミュレーションしてみましょう。
家財の種類 | 金 額 |
家具・寝具など | 約150万円 |
衣類・身の回り品など | 約300万円 |
書籍・CD・趣味など | 約100万円 |
パソコン・電子機器など | 約50万円 |
合 計 | 約600万円 |
4人家族であれば、およそ500万円から800万円の家財が家の中にあると考えられます。思ったよりも高額な家財が、家の中に集中しています。
万が一のアクシデント時の高額な出費を考えると、家財保険は良い保険だと言えるでしょう。しかし、必ず入らなければならない保険ではありません。よって、ご自分の経済状況から見て、年間4,000~8,000円の保険料をしっかりと考えて判断されると良いでしょう。
9. 家財保険の保険料を安く抑える方法
家財は建物と違い、保険会社が保険金の額(家の査定額)を決めたりはしません。よって、自分で補償額を安く設定すれば、掛ける保険料も安価になります。
例えば、自宅にある家財全ての評価額が1,000万円であっても、同等のものをディスカウントショップで揃えるには、500万円で十分だと本人が思えば、500万円分の保険料でも十分です。
予算の都合で400万円分しか掛けられないということであれば、400万円の補償に設定することもできます。ただし、保険額を安価にしすぎてしまうと、補償される範囲も少なくなりますので、下の表を参考にしながら、保険料の額を決めていくことをオススメします。
通常は、所有する家財の金額を積み足していく方法が一般的ですが、その方法だと家財を一つずつ評価していく作業が必要になるので、相当な手間と時間がかかります。
このような手間を考慮して、より簡単かつ便利な方法として、世帯主の年齢や家族構成などから平均的な評価額を決める方法が採用されています。
補償してもらえる金額を上げると、保険料も高額になります。よって、全焼・浸水した場合、再び買い揃えるにはどのくらいの額が必要か、新しい住まいに移るにはどのくらいが必要かを考えた上で補償額を設定することが、保険料を安く見積もるコツです。
上記の表を見ながら、最もバランスの良い保険料を逆算していくと良いでしょう。
10. まとめ
この記事では、家財保険を使って、壊れた家具や被災した家財を無料(0円)で補償、つまり新品に買い換える方法についてお話ししましたが、いかがだったでしょうか?
いざという時、家財保険は何かと便利で、とても役に立つ保険ですので、万が一のアクシデントを心配される方は、検討されてみると良いかもしれません。
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