セメント瓦の特徴って何?
どんな形や種類があるの?
セメント瓦って何がいいの?など・・・
セメント瓦について、色々と興味をお持ちになっているのではないでしょうか?また、修理や費用相場を探されているのかもしれません。
この記事では、セメント瓦の特徴(塗装と種類)と修理方法、そしてその費用相場についてお話しします。また、その修理費用が無料(0円)にできる秘密の方法についてもご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
目次
1. セメント瓦の特徴
1-1. いろいろな形が選べます
セメント瓦の形状には、和風、洋風があります。その他、平形、S形などもあります。セメント瓦の形は日本瓦形が多かったのですが、現在では激減し、洋風瓦形が増えています。
1-2. 色が多彩です
色付けは一般的には表面に塗装をしますが、顔料をセメントに練り込む方法もあります。塗料や顔料で着色するため、壁などの色に合わせてお好みの色にすることができます。
1-3. 割れやすい
セメント瓦は、セメントでできているので小さな衝撃でも簡単に割れやすいという弱点があります。
2. セメント瓦のメリット・デメリット
2-1. メリット:工事費用が安い
見栄えが似ている日本瓦と比べて、本体標準工事費用が安価です。
セメント瓦 | 本体標準工事価格:8,000円/㎡ |
日本瓦 | 本体標準工事価格:9,000円/㎡ |
2-2. デメリット:メンテナンス費が高い
太陽光や雨風などにより変色や塗装の剥がれがおき、数年ごとにチェック・点検が必要となります。そのため、定期的にメンテナンス修理をしないとセメント瓦自体の劣化が早くなります。
3. 日本瓦との違いとは
日本瓦との主な違いは、表面処理方法と原材料です。
釉薬を塗ったセメント瓦は、塗装したものより、かなり耐久性があります。また、同様に粘土もセメントより長持ちしますので、日本瓦のほうがメンテナンスも少なく、寿命も長い傾向にあります。
表面処理方法 | セメント瓦 → 塗装 |
日本瓦 → 釉薬(うわぐすり) | |
原材料 | セメント瓦 → セメント |
日本瓦 → 粘土 |
現在では、新築時や屋根の葺き替え時にセメント瓦を使用することはほとんどなく、その座は、コロニアルやカラーベストなどのスレートやガルバリウムなどの金属瓦に取って替わられています。
震災以降、地震対策として住宅に負担が少ない、軽い屋根材を選ぶ傾向が強くなっています。ここ数年、日本瓦やセメント瓦のような重量のある瓦は、敬遠されがちです。
しかし、このセメント瓦は様々なメリットを持っており、過去に相当な数が出回ったため、未だに屋根に拭かれている家が多い瓦でもあります。そこでこの記事では、皆さんからご要望が多かったセメント瓦の修理方法とその費用相場についてお話します。
4. セメント瓦の修理方法
修理方法には、主に塗装修理と割れ修理がありますが、ここでは最も多い一般的な塗装修理方法について説明します。
4-1. 高圧洗浄機でホコリやコケを洗い落とします
セメント瓦が重なっている箇所や頂上の棟瓦は、特に丁寧に洗浄します。どうしても高圧洗浄機で洗い落とせない場合は、該当箇所をワイヤーブラシなどで洗い落とします。この洗浄工程を最低2回は行います。
この工程でしっかり洗い落としをしないと、塗装をしてもすぐに剥がれてしまいますので、何度も目で確認して行う必要があります。結構、水しぶきが飛びますので、屋根の隅部分ではカバー板などをして、近所迷惑にならないようにすると良いです。
乾燥が不十分でも塗料の接着が悪くなりますので、乾燥時間は24時間以上必要です。この洗い落とし作業が塗装修理の良し悪しを決めますので、しっかりと行う必要があります。
4-2. セメント瓦を修正します
洗い落とし後、セメント瓦にズレがあれば、必ず修正します。不具合がある場合は、補修したり新しいセメント瓦と交換します。
4-3. シーラー(下塗り)をセメント瓦に塗ります
シーラーとは、セメント瓦と塗料のつなぎをよくするための塗料型の接着剤です。セメント瓦の傷みが激しい場合は、このシーラー塗りを2回行います。乾燥時間は3時間以上です。
4-4. 機械で上塗りをします。(上塗り1回目)
上塗りとは、仕上げの塗装のことをいいます。通常、屋根塗装の場合、上塗りは2回行います。吹き付け機械を使って、均等に塗装します。簡単に見えますが、均等に塗装するには、それなりの経験とコツが必要です。また、塗装した面を踏んで足跡をつけないように、塗装する順番は、屋根の頂上から下の方へ降りながら塗っていきます。
4-5. 部分上塗りを刷毛で行ないます。(上塗り1回目)
軒先などは機械で上塗りすると、雨どいなどにも塗料が付着する可能性があるので、手作業で刷毛塗りをします。また、どうしても塗り残ししてしまう細かい隙間の部分にも刷毛塗りを行います。刷毛塗りの場合は、色ムラにならないよう、塗料をよくかき混ぜながら行ないます。
4-6. もう一度、部分上塗りと機械での上塗りを行います。
2回目の上塗りは、1回目の塗装から2時間以上経過した後に行います。最後の仕上げになりますので、塗り残しがないかよく確認してください。確認できれば完了です。
5. 塗装費用の相場(目安)
セメント瓦塗装 | 35万円~120万円 | 足場組立含む |
※上記金額は、あくまでも一般的な規模の戸建住宅である10坪~30坪あたりの業界相場だとお考えください。傷み程度、屋根勾配、塗装方法等により目安の範囲外になる可能性があります。
6. 塗装修理費用が0円になる可能性があります
セメント瓦に塗装修理が必要になった主な原因はなんでしょうか。ほとんどの方は、経年劣化だとお考えなのではないでしょうか。そうです、その原因のほとんどは経年劣化です。しかし、実は経年劣化には「風の影響」も含まれていることはご存知でしたか?
経年劣化は、長い年月、雨風や太陽光に晒されていることで起きます。雨風、つまり風に晒された結果、セメント瓦に塗装修理が必要になったとも言えるのです。これを忘れないで下さい、後で効いてきますので・・・
ところで、あなたは今、火災保険に加入されているでしょうか?もしも、加入されているのでしたら、このまま読み進めて下さい。きっとあなたに有益な情報を提供できると思います。もし、火災保険に未加入の方は、今後に活かせる屋根メンテナンス情報として活用してください。
ここからが、この記事のハイライトです!
6-1. 火災保険で塗装費用がカバーされることがある
火災保険に加入されているあなたなら、セメント瓦の塗装修理費用が保険でカバーされ、無料(負担金0円)で修理できるかもしれません。キーワードは「火災保険の風災・雪災・ひょう災」補償です。ここでは、セメント瓦の塗装修理費用を0円にする方法を説明します。
6-2. 火災保険について
火災保険とは、火事のときだけしか使えない保険と思われがちですが、実はほとんどの火災保険には「風災・雪災・ひょう災」補償というサービスが自動付帯されています。火災保険という名前なので一般的には、このことはあまり知られていません。また保険会社も積極的に告知活動はされていないようです。
近年では「水害」「水濡れ」「盗難」なども補償に含まれた、より充実した住宅総合保険も販売されています。住宅総合保険も当然、「風災・雪災・ひょう災」を補償する保険です。
※ここでは住宅総合保険も火災保険と表記します。
6-3. 火災保険には「風災補償」がついている
火災保険を使って、セメント瓦の修理を無料にする方法。それは「風災補償」を有効活用することです。それによって、塗装修理費用を保険でカバーすることができます。
この「風災保証」をご存じない方は
「それは不正な保険請求だ」
「保険会社から否認されるよ」
と心配されるかもしれませんが、そんなことは決してありません。
セメント瓦が、風や雪が原因で痛んだことが保険会社に認められれば、100%合法的に修理費用をカバーできます。保険会社のホームページにも「風災補償」のことは掲載されています。
出典:http://www.sompo-japan.co.jp/kinsurance/habitation/sumai/sche/wind/
※平成26年7月1日に更新され 表示が異なっています。
6-4. 風災補償がキーワード
最も重要なキーワードは、火災保険の基本補償の中でも「風災」補償です。「風災」補償とは、突風・強風・春一番・つむじ風・台風等の「強い風」により、住宅等の建物が損害に遭った場合に、その損害金額を保険金で補償することをいいます。
よくある風災には、以下のセメント瓦の割れやクギ浮きなどがあります。
塗装をお考えのセメント瓦は、同時に上記のような状態ではありませんか?もしも、このような状態であれば、その修理費さえも風災補償でカバーされる可能性が極めて高いことになります。
しかし、一般の方ではセメント瓦の状態を確認することは難しいと思います。そこで、専門業者に調査依頼されることをおススメします。ここで言う専門業者とは、ただのリフォーム会社ではなく「火災保険を使って、家を修理する」専門リフォーム業者です。
専門業者が屋根に登って確認すると、ほとんどの場合、塗装が劣化しているセメント瓦には、上記のような風災の痕跡が確認できます。
風災の痕跡があれば、直ちに風災補償を申請しますので、その損害金額を保険会社にカバーしてもらえます。そしてその保険金でセメント瓦を塗装するのです。
専門業者に関する、詳しい内容は「火災保険を使って、リフォームではなく自宅の修理をする方法」をご覧下さい。
6-5. デメリットについて
あくまでも強い風による損害のみが風災補償の対象なので、基本的には経年劣化による塗装の不具合は補償の対象外であることがデメリットだといえるでしょう。
火災保険の風災補償は、強い風によって受けた箇所の機能を回復させるために、要する費用(これが損害金額)に対して支払われるものです。その他が原因と思われる損害は対象外になります。また新しく価値を生み出す費用も補償対象外です。
しかし、ここで思い出して欲しいことがあります。それは、あなたが経年劣化だと思われた箇所も、実は「風災も含まれた経年劣化」である可能性が高いことです。
雨風、つまり風に晒された結果、セメント瓦に塗装修理が必要になったとも言えるのです。この理屈を忘れないで下さい。
経年劣化だけで塗装がボロボロになったのか、それとも風災も含まれた経年劣化なのかの判断は、保険会社側の鑑定会社は第三者的な立場から、私たちのような専門業者は依頼者の立場から公平な鑑定調査を通じて行います。
また、セメント瓦の塗装工事は、新たに付加価値を創造する要素もありますので、本来は風災補償の対象外と思われがちですが、塗装が必要ということは同時に長い年月の間に、強い風によって何らかの損害(風災)を受けている可能性が非常に高いとも言えます。
そのため、風災補償で給付された保険金でセメント瓦の塗装ができる可能性も高いのです。ただし、セメント瓦の塗装費用は本来、風災補償で支払われる対象ではないことも肝に銘じていておいて下さい。
「一体、どっちなんだよ!」と混乱している方もいらっしゃると思います。
要するに、私たちがアドバイスしたい結論をシンプルに言うと、
「セメント瓦に塗装が必要になったら、まずは保険申請をしてみましょう。」
ということです。
保険申請をしなければ、塗装が必要になった原因が経年劣化なのか風災なのかも分からないままです。保険の申請だけなら、誰でも無料でできます。
もっと詳しく火災保険の風災補償について知りたい方は「完全保存!屋根リフォーム費用の相場とそれを無料にする方法」をお読みください。
7. まとめ
この記事で、セメント瓦の特徴とその修理方法、そしてその費用相場について、分かっていただけたのではないでしょうか。セメント瓦の塗装費用を0円にする方法も理解していただけたと思います。
一度、ご納得の上で保険の申請を試されてみてはいかがでしょうか。もし0円で塗装できたら、私たちにご報告いただければ、これほど嬉しいことはありません。
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