「どれにしようかな・・・」
ご自宅の修理をDIYで行う時、どのシーリング材にすればよいか、迷ったことはありませんか?ホームセンターに行けば、様々な種類のシーリング材が置いてあるので迷ってしまいます。
そこで今回の記事では、シーリング材の「基礎知識」「おススメの種類」、そして「上手な選び方」の3つについてお話しします。シーリングの全てが分かる永久保存版の記事ですので、ぜひ参考にしてください。
目次
1. シーリング材とは
建物の密封性や防水のために、外壁や窓枠の継ぎ目や隙間に施工するペースト状の建築用接着剤です。
通常はシーリングガンという銃のような形のシリンダーを使って、シーリング材を必要な箇所に充填(じゅうてん)していきます。ただ単に「シーリング」と呼ぶことが多いです。別名「コーキング」とも呼びます。
どちらが正しいかという事ではなく、呼び方が2種類あると思ってもらえれば結構です。タケコプターとヘリトンボのようなものです(笑)
シーリングとコーキング
コーキング材とシーリング材は、厳密に言うと若干違いますが、ほぼ同じ意味で使われているのが現状です。よって、同じ事を指していると考えてもらって結構です。
2. シーリング材の種類とその特徴
ここでは、初めて検索した方にも理解できるように、シーリング材の種類について、簡単にまとめてみました。
2-1. 変成シリコン系
【用途】
外壁の継ぎ目や窓枠、屋根の板金や配管など、ほぼ全般的に使用できます。
【特徴】
天候に左右されず、耐久性が強いので、屋根や外壁などに頻繁に使用されます。耐久年数は8年~10年とシーリング材の中では、頑丈な方です。塗装の前後に関わらず、いつでも使用できる強みがあり、最も凡庸性の高いシーリング材です。
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2-2. ウレタン系
【用途】
木材・コンクリート・金属・配管など
【特徴】
修理箇所へ充填した後に、ゴムのような弾力性を持ち始めます。耐久性は最も優れていますが、紫外線に弱いという弱点があるため、住宅のエクステリア(外観)には使用しない方がよいと思います。またホコリを吸い寄せてしまうという特徴もあるので充填後、塗装を行う必要があります。
2-3. 油性系
【用途】
室内側の窓、室内側のドア、陸屋根の防水処理など
【特徴】
表面には皮膜ができるため、外側は硬直して固くなりますが、内側は固まりません。よって、無理に力を加えると内側からシーリングが飛び出してくることがあります。
様々なシーリング材
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2-4.「1成分型」と「2成分型」の違いについて
※1成分型と2成分型は、1液型と2液型と呼ばれることもあります。
■ 1成分型とは
そのままの状態で、充填することができるタイプのシーリング材です。基本的に一般の方向けに作られたものですが、最近では専門的な業者も使用しています。その使いやすさに特徴があります。
■ 2成分型とは
シーリング材とそれを固める硬化材が別々になっている、専門家仕様のシーリング材です。作業や品質の管理に手間が掛かるので、2成分型はプロ御用達ですが、その仕上がり具合は“匠の技”レベルと言っても良いでしょう。ちなみに私たちは、必ずこの2成分型を使用しています。
3. シーリング剤の賢い選び方
シーリング材を賢く選ぶ際には、2つの大きなポイントがあります。その2つとは「メーカー」と「用途」です。
3-1. 大手メーカー品を選ぶ
シーリング剤を選ぶ際においては、極力大手メーカー品を選んで下さい。もちろん価格は高めですが、品質が圧倒的にズバ抜けています。無名メーカー品と比べて使い勝手や性能が全く異なりますのでシーリング充填の経験がない方は、必ずと言っていいほど大手メーカー品を選んだ方が良いでしょう。
■ 大手メーカー名
私がオススメする、大手メーカー品は以下の2社です。
3-2. 用途に合ったシーリングを選ぶ
大手シーリング材のメーカーは、様々な用途を考慮してシーリング材を開発しています。
例えば、サッシの隙間に充填するのなら、「サッシ周り」の用途があるものを。そして外壁の目地に充填するのなら、用途に「外壁周り」があるシーリング材を選ぶのがベストです。
用途が異なるシーリング材を使用すると、充填直後は気が付きませんが、年数が経過すると思わぬ不具合が生じてきたりします。必ず用途に応じたシーリング材を選んで下さい。
4. おススメできるシーリング材とは?
これまでに様々なシーリング材を使ってきましたがその中でも特におススメのシーリング材。それは、セメダイン社がリリースする「POSシール」シリーズです!
その理由は「POSシール」シリーズは、1成分型変成シリコン系シーリング材の高性能万能型なので、まずほとんどの箇所で使用できることがあげられます。また、シーリングガンに取り付けて充填するだけで作業可能ですし、変成シリコンなので、充填後に塗装を行うことも可能で、その上使い勝手も大変優れています。
さらにお近くのホームセンターでもすぐに手に入れることができます。シーリング材選びに迷っている方は、セメダイン社の「POSシール」を選べば、まず間違いありません。
5. 価格の相場
この項目では、一般の人にとって、最も使いやすいと考えられる「1成分型変成シリコン系シーリング材」と、充填作業で必要な「シーリングガン」の価格相場についてお話しします。
1成分型変成シリコン系シーリング材 | 500円~ 1,900円/1本 |
シーリングガン | 200円~47,900円/1本 |
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こちらで、キーワード「シーリング材」や「シーリングガン」を入れて検索すれば、相場となる価格はすぐに分かります。
6. シーリング、あるある失敗談
ここでは、自分でシーリング作業を行い、失敗された事例を3つ挙げます。
6-1. シーリングの後に、塗装ができない
【解決方法】
変成シリコン系ののシーリング材に変えると良いでしょう。また、シーリングを充填した後に、3日くらい空けた後に塗装するのがキモです。
6-2. すぐにシーリングが剥がれる
【解決方法】
シーリング作業を行う前に、該当箇所をキレイに掃除しましょう。特にホコリと油分を取り除くことが重要な下準備となります。
6-3. シーリング自体に、すぐにホコリが付着する
【解決方法】
現在は、ホコリが付着しにくいシーリング材も販売されていますが、ホコリは多かれ少なかれ付着するものです。どうしても付着したホコリが気になる場合は、シーリングの上から塗装をすると良いでしょう。しかし、そんな面倒臭いことはイヤだという方には、変成シリコン系のシーリング材を推薦しています。
7. 屋根に使用されるシーリング材とは?
住宅でシーリング材が使用されているのは、外壁やサッシ、ベランダだけはありません。写真の通り、屋根にも使われています。特に屋根の板金部分に多く使用されています。屋根の種類で言えば、スレート(コロニアル)屋根に多く見られます。
屋根にシーリング材を使用する理由は、ズバリ風からの耐性を強めるためです。スレート屋根の頂上には、必ずといって良いほど棟板金が取り付けられています。その板金が強風で浮かないように、棟包み板金の継ぎ目をシーリング材で埋めているのです。
このシーリングがないと、風によって棟包み板金が浮く可能性が高くなり、雨水が入り込む隙間ができてしまいます。その結果、雨漏りの原因となるのです。
棟板金が浮いていても、ご安心下さい!
もしも、すでに棟包み板金が浮いて、バタバタと音がしてもご安心ください。実は、ある方法を使えば、0円(無料)で棟包み板金を修理できるのです。
詳しくは「完全保存!屋根リフォーム費用の相場とそれを無料にする方法」をご覧ください。今や、棟板金は0円で修理するというのが業界のスタンダードです。
8. まとめ
今回は、分かっていそうで結構分からない、シーリング材のベーシックな知識について、まとめてみました。
誰でも一度は目にしたことがあるシーリング材ですが、実は様々な種類があり、コーキングの仕方にもちょっとしたコツがあります。
この記事が、あなたのDIYの一助になれば、これほど嬉しいことはありません。
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