「あっ、エルボがない!」
洗濯機のエルボが紛失したり、サイズが合わなくて、困った経験はありませんか?これでは、洗濯機の排水が滞りますし、業者に依頼するのもわずらわしいし・・・。
あまり知られていませんが、ご自分で洗濯機のエルボを取り付るのはとても簡単です。器用な方ならトライしても良いかもしれません。
この記事では「洗濯機のエルボの役割」「エルボの取り付けに関すること」「意外な場所に使われているエルボ」の3点についてお話しします。もし、エルボについて知りたいことがあるなら、ぜひご覧になって下さい。
目次
1. エルボとは?
「そもそも、エルボって何だろう?」という方もいらっしゃいますので、まずはエルボの基本的な知識についてお話しします。
1-1. エルボとは
エルボとは、L字形をした接続管のことです。互いに向きが違う配管を接続するためのつなぎと考えてもらえばよいでしょう。形が人間のヒジに似ているので、肘の英語訳エルボー(Elbow)がそのまま名称になっています。
■ 洗濯機のエルボがもつ役割は「排水」
洗濯機のエルボは、洗濯機パンから出ている垂直の排水管と、地面に水平な排水ホースを繋ぐ役目を果たしています。そのまま排水ホースを垂直に繋ぐと、ホースが潰れてしまう可能性があるので、エルボを使って排水をスムーズに流しています。
1-2. エルボの材質は主に2つ
エルボの材質は、主に「プラスチック製」と「ゴム製」の2つが主流です。それぞれの特徴について簡単にお話しさせていただきます。
■ プラスチック製
最も一般的なのが、プラスチック製のエルボです。耐久性が高い割に安価で、色々な種類のラインナップが用意されていますので、最も汎用性が高いです。
■ ゴム製
ゴム製のエルボは弾力性があり、角度の微調整もしやすいので、排水ホースへの負担は小さくなります。しかし、その耐久性はプラスチック製ほどではありません。
その時の状況により、プラスチック製とゴム製を使い分けると良いでしょう。排水ホースが短かかったり、洗濯機パンが小さい場合には、ゴム製のエルボをおススメします。その理由は、排水ホースの折れ曲がり角度がより大きくなりますので、ゴム製のクッション作用により、ホースへの負担を少なくするためです。
1-3. 排水口とエルボのサイズ、その測り方
エルボには2つの接続口があります。洗濯機パン側と排水ホース側です。この2つの接続口がそれぞれしっかりと接続されていないと、水漏れの原因となります。
■ 洗濯パン側
購入する前に、あらかじめ洗濯パンや排水口の型番(口径の大きさ)を調べておき、一致する形状のものを選ぶと良いでしょう。また、安価なエルボをお探しなら、製造メーカー品以外でも型番や適用記号さえ一致していれば、ホームセンターなど、他のメーカーであっても大丈夫です。
■ 排水ホース側
排水ホースの口径は26ミリ~40ミリまであります。口径をメモするなどして、確認した後に購入しましょう。嬉しいことに、最近では、ほとんどの排水ホース口径に接続できる、ラッパ状のエルボもありますので、口径のサイズが分かりにくい場合は、ラッパエルボを選ぶのも一つの手です。
2. なぜ、エルボは洗濯機の排水に必要なのか?
2-1. 洗濯機に排水エルボは必要ですか?
一昔前の排水口には、トラップと言われる悪臭の流入を防ぐ器具が付属していないことが多かったので、エルボを付けずに、そのまま排水ホースを差し込むだけでOKの時代がありました。
2-2. 洗濯機に排水トラップは必要ですか?
しかし、今の排水口には、ほとんどトラップが取り付けられています。そこで、トラップへの取り付け器具として、エルボは必需品となりました。もちろんトラップを外せば、エルボを取り付けなくても排水は可能ですが、この方法は部屋の悪臭が考えられる上に、水漏れのリスクも付きまといますので、あまりおススメできません。
2-3. エルボを床に直接取り付けてはいけない理由
排水口から室内へと、悪臭が入り込むのを防ぐためには、排水口の内部と部屋の空気を完全に遮断する必要があります。そのため、一時的に排水を張って空気を遮断する構造物を「トラップ」と呼びます。トラップがないと、排水口の内部と部屋の空気が繋がりますので、悪臭の原因となります。
3. エルボを購入するには?
1. まず、洗濯パンの型番を確認する。
2. 次に、排水ホースの口径を確認する。
3. 賃貸物件であれば、エルボは備品ですので、ご自分で購入する必要はありません。不動産会社に連絡して、早急に準備してもらいましょう。
すぐにエルボを購入できるホームセンターと、若干の時間は掛かりますが、安くて手間の掛からない通販サイトを紹介します。
3-1. 洗濯機のエルボはどこに売ってる?
主にAmazonや楽天、yahoo!ショッピングなどの通販サイトで購入することができます。
詳細は以下です。
3-2. 通販サイト
4. エルボをDIYで取り付ける方法
洗濯機の排水口は、防水パンの端に設置されているタイプが一般的です。
※中央に設置されているものもあります。
以下の手順にて、洗濯機の排水ホースの接続を行って下さい。
4-1. 賃貸にエルボがない場合の取り付け方
① 洗濯機の排水エルボに止め金具を装着します。
② 洗濯機の排水ホースを排水エルボに接続し、止め金具でしっかり固定します。
③ 排水口に排水エルボを差し込みます。
※ 排水口が防水パン中央に設置されているタイプは、洗濯機を置く前に接続して下さい。
以上で接続完了となります。
→ オススメのエルボ止め金具はこちらです
4-2. エルボの口径が合わない場合の応急処置
ここからは、エルボの口径が合わない場合、とりあえず排水できるような応急処置法についてお話しします。後で、必ずエルボを取り付けてください。
洗濯機の排水ホース側のエルボを外して、そのまま穴に直結すれば、とりあえず排水はできます。エルボは前に紹介したトラップと共に、後で使用するのでなくさないで下さい。
4-3. 洗濯機のエルボの外し方
洗濯機からエルボを外す方法については、止め金具をゆるめるだけでOKです。全然、難しくありません。
→ オススメのエルボ止め金具はこちらです
5. エルボを取り付けてくれる会社一覧
ここでは、エルボなどの部品が揃っているケースと、揃っていないケースとに分けて、おススメの業者についてお話しします。
5-1. 部品が揃っていないケース
水道関係の業者が最も無難ですが、料金は若干高めです。しかし、確実に水漏れがない状態にしたいという方や、自分でやりたくないという方にはおススメです。
■ Amazon
5-2. 部品が揃っている場合
この場合は、便利屋さんに依頼すれば十分だと思います。水周り関係の作業が得意な便利屋さんを、以下に紹介します。
■ ベンリー
■ Amazon
6. エルボは「雨樋」にも使われている
意外に思われるかもしれませんが、家の中を見渡すと、洗濯機の排水口以外にもエルボは使用されています。以下の写真にもあるように、主に「雨樋」に使われています。普段、意識して見ることのない箇所なので気付きにくいでしょうが、ここでもエルボは重要な役割を果たしています。
「排水」という観点で考えると分かりやすいのですが、洗濯機の排水と同様に、雨樋は雨水を「排水」する箇所です。よって万が一、雨樋が破損して雨水がこぼれていたり、ゴミが詰まって水があふれているようなら、修理をする必要があります。
雨樋の修理でお悩みの方は、「雨樋を修理する前に、知っておきたい7つのアドバイス!」をご覧下さい。雨樋を0円で修理する秘密のアドバイスについてお話ししています。
7. まとめ
この記事では、洗濯機のエルボの排水を中心とした役割について、説明させていただきました。
洗濯機のエルボは、作業してみると、自分でも取り付けや修理はできると分かります。思ったよりも簡単な作業です。しかし、雨樋のエルボは作業も複雑で、しかも高所作業で危険が伴いますので、できるだけ専門業者に任せたほうがよいと考えます。
この記事があなたの役に立てば、これほど嬉しいことはありません。
あわせて読みたい