最近、落雷による事故がニュースを賑わせています。異常気象やエルニーニョによって、今までになかった雷の災害がクローズアップされ始めました。
なぜ落雷が起こったのか、復旧はどうしようか、また雷災害に遭わないようにするにはどのような対策を行えばよいのだろうかと頭が痛い毎日です。
この記事では、雷災の基本的な知識と、落雷が起こるメカニズム、雷災予防対策、負担金0円で雷災害を復旧される方法など、7つのシークレットについてお話ししますので、ぜひ参考にしてください。
目次
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1. 雷災(らいさい)についての基本知識
まずは、雷災(らいさい)についての基本知識として、以下の3つの内容をお話しします。
1-1. 雷災とは雷による災害のことです
雷とは、雲と地面との間で放電が起こり、大きな光と音を発生する自然現象のことです。同義語として「稲妻」があります。その雷によって、災害を受けることを雷災といいます。
1-2. 具体的な雷災には、落雷の被害があります
雷が大気中のみで発生している場合には、その被害はほとんどありません。しかし雷が地表まで達すると、いわゆる「落雷」となり、火災やアンテナの破損、家電製品のショートなどの大きな被害をもたらします。
1-3. 雷災は自然災害の1つです
自然災害というと、台風や地震、竜巻などを連想されると思いますが、雷による被害も立派な自然災害の1つです。落雷による家電製品の故障でも、立派な自然災害となります。
以下、雷自体や落雷について、もう少し詳しくお話しします。
2. 雷には、3種類ある
ここでは、その発生メカニズムによって3種類ある雷についてお伝えします。
2-1. 熱雷(ねつらい)
真夏の熱い日射が地表面付近の空気を熱し、上昇気流となって発生する雷です。
2-2. 界雷(かいらい)
大気の冷気団と暖気団とが接触する境界線に添って発生する雷です。
2-3. 渦雷(からい)
低気圧や台風の中心付近などの上昇気流の活発なところに発生する雷です。
3. 雷災になる、落雷の発生メカニズム
雲の中の電界が変化して電荷が分離し、上方にプラス電荷、下方にマイナス電荷がたまった雲が、「雷雲」となります。この雷雲のマイナス電荷から地表のプラス電荷に向けて放電される現象が「落雷」となります。つまり、雷雲の電荷と地表の電荷を中和させようとする現象こそが「落雷」なのです。
4. 雷災の現場写真をご紹介します
この項目では、雷災の現場写真の事例を7つご紹介します。
4-1. 配電盤の雷災
屋根に落雷を受けたご家庭の配電盤の写真です。幸い火事にまではなりませんでしたが、電気配線や、電化製品にかなりの被害を受けてしまいました。電話もパソコンもブローしてしまい、電気配電の大元である配電盤まで破壊されてしまいました。
4-2. プラグの雷災
落雷の現場は土がえぐられ、電柱のアースが引きちぎられていました。被害はテレビとモデムで、幸いパソコンは無事でした。電気がケーブルテレビの線を伝って来たようで、耐熱設計のプラグがここまで焼けこげるなんて、凄いエネルギーだと思います。
4-3. エアコン(室外機)の雷災
麺家エビス亭の近くで落雷が発生。その余波でエアコンの室外機がパンク(基盤が破損)してしまいました。凄まじいパワーに、ただただ呆然とするしかありませんでした。
4-4. 屋根の雷災
落雷被害により、屋根の一部が破壊された事例の写真です。家主様のお話によると、梅雨時期の雷雨で被害に遭われたようです。落雷時には、家主様はご在宅だったようですが、「一瞬、何が起こったか分からなかった」という程の衝撃だったそうです。
4-5. 外壁の雷災
雷の威力をまざまざと見せつけられた事例です。埼玉県の「介護老人保健施設はーとぴあ」の外壁写真なのですが、建物が完成してすぐの頃、外壁最上部に落雷を受けた写真です。外壁のタイルが大きくむしり取られています。
4-6. ブロック塀の雷災
こちらも落雷の凄まじさを物語る事例です。横浜市の駐車場横のブロック塀に落雷。その時の写真なのですが、ブロック塀がショベルで削り取られたようにえぐられています。
4-7. 雷による火災
清野袋で、落雷による火災が発生しました。工場一帯が、燃えさかる様子が見てとれます。消火作業にかなりの時間を要したようで、工場は完全に燃えてしまいました。
4-8. 樹木の雷災
長居公園の南西入口近くで樹木に雷が落ち、樹木は削り取られるように裂けていました。また、コンサート会場に来ていた女性4人が公園付近で落雷の被害に遭い、病院に搬送されました。
5. 雷災予防対策は、避雷針の設置がベスト!
雷による被害に遭わないようにするには、落雷が起こらないように自宅の高さを低くしたり、稲妻を誘導しにくい材質で建物を建てたり、気象が安定している地域に引越しすることが対策として考えられます。しかし、どれも費用面や手間を考えると、現実的な解決策とは言い難いものばかりです。
そこで私がお進めするシンプルかつ的確な対策こそが「避雷針の設置」です。比較的安価でできる上に効果も抜群なので、基本的な雷災予防対策は避雷針の設置だと考えてよいでしょう。
5-1. 戸建住宅には基本的に避雷針は不要
しかし基本的に一般住宅では、避雷針の設置は必要ないとされています。その理由は建物の高さが低いからです。
一方で、家庭用避雷針も販売されていますので、一度でも雷災害に遭っている人や高台にご自宅がある人は、検討しても良いと思います。
家庭用避雷針の代表的な製品名に「ホーム・アレスタ」と「HS-21/HS-41型」があります。
5-2. 避雷針の設置は、雷災対策専門会社に依頼した方がよい
建築基準法第33条により地盤から最高高さが20.0mを超える建物は、避雷針の設置が義務付けられています。よって、この項目では20.0m以下の建物で、後から避雷針を設置する場合や、新しく避雷針を設置する場合の方を想定してお話しします。
屋根修理業者やリフォーム店、工務店等の一部でも、避雷針の設置を請け負っている業者はありますが、やはりその道の専門会社に依頼されたほうがいいでしょう。
その理由は、災害をもたらす雷の放電は、簡単にいうと電気エネルギーですので、その分野の専門知識の有無によって、避雷針の能力を発揮させる施工が全くといっていいほど変わってくるからです。
屋根修理業者やリフォーム店等は、目に見える箇所の作業をメインに行なっていますので、目に見えない電気関係の作業は更なる知識が必要となり、どうしても不得手になる傾向にあります。
形だけ避雷針を設置しても意味がありませんので、費用は若干高めになってしまうかもしれませんが、雷災対策専門会社に避雷針の設置を依頼した方が良いと思います。
■ 雷災対策専門会社一覧表
会社名・サイト名 | 電話番号 | 所在地 |
避雷針工事.net | 0120-987-656 | 愛知県名古屋市南区赤坪町213-1 |
SHODEN | 03-5819-8373 | 東京都墨田区太平四丁目3番8号 |
エイトレント | 0120-889-885 | 東京都品川区大崎1-6-1 |
6. 雷災害を負担金0円で修理、復旧する方法
どんなに気をつけても100%落雷を防ぐことはできません。しかし、避雷針を設置することで、多くの雷災害を予防することは可能です。しかし、それでも100%雷災害を防止するとこは不可能だと言えます。
6-1. 実はほとんどの火災保険は、落雷災害も対象内です
ここからは、雷災による修理費用額を少しでも抑えることを考えましょう。いざという時に役に立ってくれるのが、火災保険の「落雷補償」です。
この落雷補償で保険申請を行なえば、その修理費用が保険会社から保険金として支給されます。よって雷による被害を負担金0円、つまり無料で修理することが可能になります。
詳しくは「必見!火災保険を使って、屋根修理を無料で行う方法」でお話ししていますので、火災保険に加入済みの場合は、ぜひ参考にしてください。
7. まとめ
今日は、雷災の基本知識と落雷が起こるメカニズム、雷災予防対策、雷災の現場写真、負担金0円で雷災害を復旧される方法などについて、お話ししました。
もしも雷災に遭われたのなら、迷う必要はありません。加入されている火災保険の雷災補償を使って、被害箇所を修理して下さい。この記事が、あなたのお役に立てることをお祈りして、ペンを置きます。
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