竪樋(たてどい)の基礎知識(形状、種類、素材)を全て公開!
雨樋に貯まった水を下に流す竪樋ですが、その構造については全くと言って良いほど知られていません。
また、竪樋がゴミで詰まった場合もどうやって掃除すればよいのか、見当が付かないというのが実情です。
そこで、この記事では竪樋についての知られざる7つの基礎知識と簡単な清掃法についてお話しします。
ぜひ、参考にして下さい。
目次
1. 竪樋(たてどい)とは
屋根から軒樋に集められた雨水を地面まで流す縦になっている雨樋のことを「竪樋」と呼びます。具体的には1Fから2Fの外壁に沿って、垂直方向に設置されてる筒状や鎖状の雨樋が「竪樋」です。読み方は「たてとい」や「たてどい」と2つあります。
通常、竪樋周辺は「集水器」「エルボ」「呼び樋」で構成されています。
2. 竪樋、7つの基礎知識
ここでは、竪樋の「材質」「形状」「サイズ」「価格」の4つについてお話しします。
2-1. 材質
■ 塩ビ製
皆さんがよく目にする、一般的な竪樋の材質です。太陽光に弱く、数年で色褪せしていましたが、近年では硬質塩ビの登場で耐久性は増しました。しかし、はやり経年劣化は意外と早く進み、約10年前後でヒビや割れが発生することが多くあります。
■ ガルバリウム鋼板製
屋根材として使われることが多くなったガルバリウム鋼板が竪樋の材料としてもよく使われるようになってきました。従来のトタン製より防錆性が抜群に高く、金属製の中では、価格は比較的安価といえます。上記の塩ビ製と比べて、若干高価になりますが、塩ビ製より長持ちし、デザインが優れたものも多いです。
■ その他の金属製
一般住宅では、あまり採用されませんが、ステンレスや銅、アルミ製などの竪樋もあります。ステンレス製は耐久年数が長く、メンテナンスもほとんど必要ないため、メンテナンスが困難なビルなどに採用されています。また、銅製はその風情のある佇まいから純和風住宅などで採用されています。価格は、かなり高額になります。
2-2. 形状
ここでは、一般住宅でよく見かける3つの竪樋の形状について、お話しします。
■ 円柱型
最も一般的な竪樋の形状でが円柱形です。円柱なので壊れにくく、ゴミが詰まりにくいのが特徴です。普及率が高いので、価格も低額で済みます。
■ 角柱型
角柱型は、円柱型より排水量が多いのが最大の特徴です。雨の多い地域では比較的多く採用されています。完全な四角柱だと、四隅にゴミが詰まる可能性が高くなるので、近年では、その四隅の角を切った六角柱や八角柱が登場しています。複雑な構造になるので、価格は若干高額になります。
■ 鎖型の鎖樋
この鎖樋は、洋風や和風住宅、両方で見かけます。見た目が独特で洒落た感じがしますので、住宅の外観にこだわりをお持ちの方は好んで使用します。ただし、お住まい地域の雨量を考慮して採用する必要があります。ゲリラ豪雨や台風の際には、雨水が鎖に沿って流れず、まるで堰を切ったような勢いで雨水が地上に散乱します。
2-3. サイズ
一般住宅では、以前は直径55ミリの竪樋が多かったのですが、近年は温暖化の影響でゲリラ豪雨などが頻発しているので、直径60ミリ異常のものが主流になっています。
2-4. 価格
価格については、様々な形状や材質がありますので、ここでは表示しきれません。よって、下記サイトを参考にしてください。
3. 竪樋の5大メーカー
他の建材にも言えることではありますが、少々高価でも、有名メーカーの竪樋を使用することをおススメします。その理由は、品質が全く異なるからです。あまり聞きなれないメーカー品だと、見た目はそんなに変わりはありませんが、耐久性が非常に悪く、ゴミの詰まり頻度も高くなります。
そこで、この項目では新築や雨樋交換修理の際に、よく採用されている竪樋のメーカーを5社ほどお話しさせていただきます。
3-1. 電気化学工業
【特徴】雨樋や竪樋の生産、販売を主要業務にしている会社なので、たくさんの種類の製品を取り扱っています。
3-2. タキロン
【特徴】他メーカーの雨樋製品との汎用性が高い製品が豊富にあるので、雨樋の修理にはおススメです。
3-3. 積水化学工業
【特徴】言わずと知れた大手ハウスメーカーの関連会社、その信頼性は抜群です。
3-4. パナソニック
【特徴】樹脂の中にスチールを入れるなど、高品質な雨樋や竪樋を専門的に扱っています。
3-5. 三菱樹脂インフラテック
【特徴】三菱地所ホームの関連会社、その信頼性は抜群です。
4. 竪樋の掃除方法
縦に長い竪樋にゴミが詰まり、雨水が流れなくなったら、自分の力ではどうしようもないと思っていませんか?竪樋の中心部分にゴミが詰まったら、竪樋を壊さない限り、ゴミを取り除くことができないと思っていますよね。
ご安心ください。一般の方でも竪樋を掃除することはできます。なぜならば、竪樋の下部は接着されていないからです。
実は、竪樋の下部分は組み立ててあるだけで、結合部分は簡単に取り外すことができるようになっています。もちろん、その他の軒樋などは雨水が漏れないようにしっかりと接着剤で結合されていますが。
竪樋1本の長さは、約2.7メートルです。下記のドレイン・パイプクリーナーを使い、竪樋の上下から掃除すれば、ゴミは簡単に取り除くことができますので、機会があれば、お試ください。掃除後も簡単に組み立てることができます。
ドレイン・パイプクリーナーの購入先は、アサヒ・セレクトショップです。
5. 竪樋の修理費用を負担金0円(無料)にする方法
特に2F部分の竪樋が壊れたりするのは、ほとんどが突風などの「強い風」が原因です。「強い風」で壊れることを「風災」といいます。
実は、あなたが加入されている火災保険では、自動で「風災」も特約補償されている場合がほとんどなのです。その「風災補償」を活用すれば、竪樋の修理費用は保険会社があなたに代わって支払ってくれる可能性があります。
「風災補償」について具体的に知りたい方は「雨樋を無料で修理できた!雨樋の修理費用と0円で直す方法」で詳しくお話ししていますので、ぜひご覧下さい。
6. まとめ
竪樋について、その基本的な内容をお話ししてきましたが、いかがだったでしょうか?それぞれの特徴を考慮して、お住まいの気候やお好みに合った竪樋を選んでいただければ幸いです。
あわせて読みたい